行政書士って何をしてくれる人なの?行政書士の業務範囲とAI時代における専門家の役割

行政書士って何をしてくれる人なの? 基礎知識・お役立ち情報

「行政書士って何をする人なの?」
そもそも行政書士はあまり一般的には知られていない上に、昔のマンガなどから間違ったイメージをもたれていることも多いのが現状です。
そこで、この記事では行政書士の業務範囲と役割について、簡単に整理します。

1.行政書士の基本的な役割

行政書士は、法律上、官公署に提出する書類や権利義務や事実証明に関する書類を業として作成する専門家とされています。(行政書士法第1条の3

具体的には、

  • 許認可申請(建設業、宅建業、風営法許可、診療所設立など)
  • 在留資格(ビザ)の手続
  • 契約書や議事録の作成
  • 遺産分割協議書の作成

といった業務が該当します。
他の士業の独占業務となる範囲を除く全てが対象となっていることから、その対象となる書類の種類は非常に多く、関わる分野も多岐にわたります。
そのため、行政書士ごとに取り扱う業務範囲が異なり、事務所によって受けてもらえる分野ともらえない分野があるという特徴があります。

2.令和7年行政書士法改正と業務範囲の明確化

令和7年の行政書士法改正により、名目にかかわらず報酬を得て書類作成を行うことは、行政書士業務に該当するという点が明確化されました。(法第19条第1項

これにより、従来はコンサルティングの一環であるとか、商品の購入者へのサービスであって書類作成は無料であるといった名目で行ってきたような場合でも、今後は実質的に対価が発生していれば行政書士法違反となります。
無資格者がこれを行った場合には、刑事罰の対象となる可能性があります。(法第21条の2
しかも、従業員による無資格行為については、企業側も責任を問われる両罰規定が適用されるため、コンプライアンスの観点から経営者にとっても注意が必要です。(法第23条の3

3.行政書士が扱う主な分野

行政書士が扱う代表的な分野としては、以下のものがあげられます。

  • 建設業・不動産業などの許認可
  • 飲食店営業や風俗営業関連の手続
  • 医療法人・診療所の設立
  • 外国人の在留資格手続
  • 補助金申請の支援
  • 契約書、内容証明等の文書作成
  • 相続関連書類の作成

いずれも、行政手続や身近な法律と密接に関連する分野となっています。

当事務所が取り扱う業務の詳細については、こちらの「業務内容一覧」をご覧ください。

4.AI時代における専門家の役割

最近は行政機関もホームページで初心者向けマニュアルを公開したり、書類の雛形などを公開したりするようになってきました。
またAIの発達により、簡単に知識の収集や文章の作成などができるようになっています。
そのため、定型的な書類であれば、自ら作成することが以前と比べると簡単にできるようになりました。

一方で、求められる要件を満たしているかどうかの判断や個別事情に応じた文章の微調整、法の趣旨や許認可の審査基準をふまえた内容の調整といった点については、単純な情報収集だけでは対応が難しい場合があります。
行政書士は専門家として、制度や審査基準などとの適合性を確認しながら、記載する情報について確認しつつ書類を作成するという役割を担います。

5.まとめ

行政書士は、単に書類を作成するだけでなく、制度に適合した形で手続きを成立させるための専門家です。
取り扱う分野が広いため、具体的な業務内容については個別に確認する必要がありますが、行政手続が関わる場合、書類の作成や内容の整理が必要な場合には、相談先の一つとなるでしょう。